2016年の12月下旬に、当時神奈川県にお住まいだったM様ご夫婦から増築工事のご相談をいただきました。M様は2017年の7月末に定年退職となることから、それを機にご夫婦で地元大分に戻り、ご実家で一人暮らしをされているお母様と3人で暮らしたいとご希望でした。当社にご相談いただいたきっかけは、当社をご存知だったM様のお姉様から北斗建装を勧められたことと、大分帰省時に新聞広告やチラシに掲載されている施工例をご覧になり、当社の工事に対する姿勢に強く関心をもたれたことでした。
　ご実家は築39年の木造平屋建てで、同居するには少し狭いので、増築をお考えでした。また、大分への引っ越しは8月末頃を希望されており、それまでに完工する必要がありました。

◆◆ご要望◆◆
　●増築側には神奈川で使っていた衣類や家財道具を収納するスペースと、ご夫婦のための居間と寝室がほしい。
　●既存の建物のキッチン、浴室をリフォームしたい。
　●お庭のリフォームを行いたい。

　本格的なプランニングは2017年1月から開始し、Eメールと電話での打ち合わせを重ね、プランニングを進めました。
　2月末に最終プランの打ち合わせを行い、ご契約手続きのために大分に帰省された際、増築工事が完了したばかりのN様邸（大分市上野丘　N様邸　No.17009増築工事、屋根・外壁等全面塗装工事）をご訪問させていただき、室内と外回りの仕上がりをご覧いただきました。訪問を快諾いただいたN様から「北斗さんだったら安心して任せられますよ」といった心強いお言葉をいただいたことと、類似工事の仕上がりを事前に確認できたことでM様もご安心されました。

既存部分と増築の居室部分を渡り廊下で繋ぐ形を取りました。また、下記の仕様と致しました。
●屋根
　陶器瓦を採用。既存の建物も陶器瓦だったため、同じ瓦を使用致しました。
　陶器瓦は将来のメンテナンスコストが極めて少ない（塗装が不要である）ため当社がお勧めしている瓦です。

●外壁
　モルタル壁を採用。仕上げに弾力性（ひび割れを極力防ぐ）のある塗料で塗装しています。モルタル壁は壁内部の結露の心配もなく、外部の熱の影響を受けにくい特徴をもつことから当社がお勧めしている仕上げ方法です。

※近年は住宅の殆どがサイディングを使った外壁ですが、壁内部に結露が発生する欠点があるうえに定期的な塗装が必要になります。サイディングをご希望のお客様にはこのデメリットを十分にご説明しご理解いただいております。

窓は全てペアガラスを採用していますが、下記のように使い分けをしています。
　[居間と寝室]
サッシの枠が樹脂のタイプを採用しています。アルミに比べて断熱性が高いことと、枠に結露が生じにくいという特徴をもちます。
　[納戸、クローゼット、廊下]
居間と寝室ほど断熱性が必要ないことと、もともと結露しにくい場所であることから、樹脂枠ではなくアルミ枠のサッシを採用致しました。これにより、樹脂枠のものより費用を抑えることができています。

　フローリングの色やクロスのデザイン選びについては、「三重野さんのお勧めでお願いします」とほぼお任せいただきました。完成後、奥様から「居間のアクセント壁の雰囲気がとても気に入っています」と大変有難いお言葉をいただき、非常に嬉しく思いました。

　タイルの浴室からシステムバスへのリフォームをご希望されました。洗濯機が浴室内にありましたが、システムバスでは洗濯機を置くことができません。そこで、増築を行い、脱衣室を広くして洗濯機を置くことと致しました。

　また、脱衣室とキッチンの間の敷居により、中途半端な段差が生じておりました。この中途半端な段差がご高齢のお母様にとって危険な要素でした。今回の脱衣室改修とキッチンの改修によりこの段差を解消致しました。

　キッチンは流し台と吊戸棚の交換、床・天井・壁の改修を中心に行いました。

　増築部分の前に駐車場を設けました。また、お母様がお花が大変お好きであるため花壇のスペースを十分に取ることを心掛けました。