韓国料理の宿 赤川温泉スパージュのオーナー夫妻からご相談いただきました。
2016年春の熊本・大分地震により、基礎下に大きな亀裂が入り、フローリングの床が弛んだので見てほしいというご依頼でした。
この施設は、地元ゼネコンで建てられた築約25年の建物で、数年前に中古物件として売り出されていたのをご購入されたそうです。外観は意匠性が高く、内部はオーナー夫妻により素敵に飾り付けられておりました。
現地に伺い、床下を調査させていただいたところ、大きな亀裂が幾重も走り、基礎が浮いている箇所もありました。地震による損傷だけでなく、建築時の手抜き工事も見受けられました。全ての床を解体して作り直すのは現実的ではないため、費用対効果を考えて、土地の弛い部分をコンクリートで固め、建築時から基礎としての役割をを果たしていない箇所等には、鋼製束を用いて床下基礎の追加補強をご提案致しました。
地元の業者さんにも相談されていましたが、高額な費用がかかるうえに納得のいかない説明だったそうで、当社の説明に納得いただき、ご契約となりました。
同時に玄関・アプローチの改修工事もご依頼いただきました。玄関扉は開き戸タイプでしたが、車椅子で訪れたお客様にご不便をかけないようにしたいというご要望もあり、開口が大きく取れる引戸タイプを選びました。既存のアプローチは枕木を使った仕上げでしたが、段差があり、雨天時には滑って転倒する恐れがあったため、自然石を使った段差のないスロープを提案させていただきました。
塗装工事は以前の業者が間違い工事をしており、それが原因で雨漏りや塗膜の剥離等が起こっておりました。意匠性が高い建物であったため、非常にもったいなく感じました。塗装次第で建物のデザイン性や価値は上がり、生まれ変わる事ができるということをオーナー夫妻にご説明させていただきました。多数のカラーシミュレーションを製作し、何度も打ち合わせを重ねさせていただきました。
施工後は仕上がりを大変気にいって下さり訪れるお客様や、過去に滞在されたお客様からも称賛をいただいていると嬉しいご報告をいただきました。
その後、系列の赤川温泉 赤川荘の補修や、別館にあたるペンションの塗装等のご依頼もいただいております。 |