外壁に気になるところがあるとのことでご相談をいただきました。H様のお宅は、築15年越え、壁はサイディングで、屋根はスレートのお宅です。
H様が気になっていたのは、目地部分とのことでした。早い段階で亀裂や、一部剥がれかかっており、また、反りも発生しておりました。
サイディングの大きな欠点(※)である2点が顕著にあらわれてる状態でした。一つはパネルの継ぎ目の目地に使われているシーリング材の耐用年数が短く、浸水のリスクが大きい事。もう一つは意外に問題視されないのですが、比熱が低いということです。温度変化が急激で蓄熱しやすい為に結露し、経年と共に反りがでることが多く見受けられます。
H様には現状をご説明させていただきました。今後の対処として、サイディングには目地を保護するためと、塗膜による厚みで比熱の低さによる温度の上昇を考慮した塗装が必要であることをお話しさせていただき、工事をご発注いただきました。
せっかく塗装するならば、外壁の色に関しては以前とはガラリと変えたいというご希望でした。色合い、仕上がりには大変満足していただきました。
サイディングというのは、発売当初「塗装不要」という売り込みで流通した建材です。新築時に施した塗装が半永久的にもつから、再塗装やメンテナンスは要らない、だからコストパフォーマンスが良いと謳って普及しました。そのメリットが無いのであれば、そもそもこれほど流通していない筈の建材です。
現状、サイディングを使用している住宅は非常に多く、現時点でH様邸のような状態になっていることはなくとも、いずれ経年劣化により同じような状態になることが考えられます。いつも見ているご自宅だからこそ、問題意識をもってみてみることが大事だと思われます。少しでも見て気になるところがございましたら、当社にご連絡ください。塗装だけでなく、建築のプロがご自宅を拝見させていただき、適切なアドバイスや提案をさせていただきます。 |