I様からご依頼があり、早速ご自宅に伺いました。そろそろ塗装を考えているので、見積もりをお願いしますとの事でした。
I様宅は2000年にN社で建てられた3階建ての2世帯住宅のお宅で、屋根は石綿スレート屋根、外壁は窯業系サイディングの造りでした(1階は意匠性の高い石目模様のものでした)。ご相談をいただいた時、ご自宅を建てたN社はすでに倒産しており、I様はどこに塗装工事を依頼するのがよいのか悩まれていました。
お見積もり説明の際に『会社選びのポイント』をお伝えしました。
※会社選びのポイント(塗装工事編)
●塗料や建材に対する知識があるか。明快な説明ができているか。
塗装のプロと自称する業者が、実際のところ住宅塗装の基本的なことを理解していないということがこの業界にはよくあります。例えば、塗料のランク別に、値段の違う数パターンの見積もりを営業がもってきて、選ぶように言われたという話をお客様から聞くこともありますが、塗装とは、値段で決められるものでも、適切な施工方法が何通りもあるわけでもありません(このランク自体も勝手にランク付けられたもので、根拠や理由が明確ではありません。多いのは価格のランクのようです)。
そもそも塗装工事とは、建材の保護をすることが目的です。その住宅に使われている建材の種類、劣化の状況などを総合的に判断し、適切な施工が何かを見極めることがプロの仕事です。塗装の工程や使う塗料などは、現場の状況で自ずと決まります。正しい判断をするには様々な知識と経験が必要ですし、正しい施工をするには職人の高い技術も必要になりますので、塗装はとても難しい分野の専門的な工事であるといえます。
会社選びの際、お客様に気を付けていただきたいことは、プロが言う事だからと鵜呑みにせず、お客様自身が疑問に思ったことを質問し、納得するまで説明を聞く事です。専門的な知識であっても、業者がきちんと理解していれば、一般の方にもわかるように説明ができるはずです。逆に言うと、業者の説明が専門的でわからなかったという場合は、その業者自身もよくわかっていないことがほとんどです。
●正しい工事をするために必要なたくさんの塗料を管理できる倉庫があるか
塗料メーカーでは日々、新しい塗料が研究・開発されています。それぞれに特徴があるので、建材や箇所、または劣化の状態によってその都度選んで使い分ける必要があります。そのため、たくさんの数の塗料を管理できる倉庫があるかないかは、その業者がきちんとした施工ができる業者であるか判断する時に重要な点です。
きちんとした施工ができない業者は、建材に適した塗料を選ぶこともできませんので、在庫を抱えたくないというような理由で塗料を使い回したりしてしまいます。その結果、塗料不適合などを起こしてしまうのです。 |
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お見積もり説明後、I様より早急にお返事をいただき、着工となりました。
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