H様が当社ショールームにお越し下さいました。ご自宅の塗装と、ウッドデッキを取り壊して、デッキを作り替えたいとのご要望をいただき、現地調査へ伺いました。
H様邸は2003年にS社で建てられた2階建てで、屋根はスレート、外壁は珪藻土塗りとサイディング張りの造りでした。屋根は数枚剥がれ落ちて、外壁は軒先がない部分は反りや苔による汚れが目立ち、外壁の目地や取り合い部分のコーキングは劣化し、雨漏りもしておりました。屋外にあるウッドデッキは経年劣化で破損し、歩けないような状態でした。
サイディングやガルバリウム鋼板は、昨今、新築住宅では主流となっている建材ですが、欠陥建材であると当社では常々警鐘を鳴らしております。これらの建材は比熱が低いため、昼夜の温度変化により壁体内部の空気が温められて冷やされるということを繰り返して結露が生じ、断熱材や内部の木材を腐らせたり、サイディング自体を反らせるなどの劣化につながります。また、外装材としては致命的な継ぎ目があり、その継ぎ目を埋める目的で使われるコーキング材は紫外線に弱く劣化が早いため、雨水が壁体内部に浸入してしまうということが頻発します。これらの建材を使用する住宅の増加に比例して、近年、外壁からの雨漏りが爆発的に増えているのです。
新築時に施工する業者側としては、材料費が安価で、張るだけで仕上がるため熟練した職人が要らず、工期が短くできるなどというメリットがあります。しかし、その一方でお住まいになる施主にとってはデメリットしかなく、10年に一度を目安に頻繁なメンテナンスが必要になるなど、経済性の低い建材なのです。また、メンテナンスをしても比熱が低いという建材の特性は変わらないため、根本的な解決にはならないのです。
これらの建材に頻発する雨漏りや、それらを解消するための修繕費や、少しでも軽減させるためのメンテナンスの費用は、新築時に施主に知らされることはありません。建てて10年未満、早い場合には5年未満で雨漏りが生じるなどして、初めて知るという方がほとんどです。
当社では、設立当初から、これらサイディングやガルバリウム鋼板などの欠陥建材を当たり前のように使用しているこの建築業界に疑問を持ち、消費者に警鐘を鳴らし続けております。今後もひとりでも多くの消費者へ、欠陥建材が住宅にもたらす弊害や、かさむ維持費の負担についてお知らせしていきたいと考えております。 |
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現地調査後にはお見積もり説明に伺い、工事の内容や当社の考え方をお伝えして、工事のご発注をいただきました。
塗装工事とベランダ防水工事の後には、屋外のウッドデッキをタイルデッキに造り替えました。
工事後は、綺麗な仕上がりをご覧になり、とても喜ばれていました。 |