H様よりご自宅の雨漏りの件でご相談をいただきました。現地調査へは塗装部部長の篠田と大崎、営業担当の野上で伺いました。
H様邸は1992年以前に建てられたお家で、リビングや浴室から眺める絶景をお気に召されたため、中古で購入されたそうです。
RC構造2階建ての造りで、屋上・バルコニーはシート防水仕上げ、外壁はコンクリート仕上げ、一部屋根はガルバリウム鋼板仕上げでした。
雨漏りがしていることで、2015年にE社で部分的に塗装及び防水工事を施工したそうですが、雨漏りは止まらなかったそうです。(150万円)そこで、その相談を再度したところ、翌年に全体的な全面塗装工事と屋上・バルコニー防水(シート防水施工)工事を施工したそうです。(300万円)しかし、それでも雨漏りが止まらなかったことから、当社にご相談下さったという経緯でした。
マンションなどの鉄筋コンクリートのお家は陸屋根(屋上)が多く、H様邸も同様のかたちでした。
年間の降水量が1700oという、世界のなかでも特に雨が多い日本では、雨仕舞をきちんとするかどうかが住宅の寿命を左右します。一般的な屋根のある住宅とは違って、陸屋根では雨水を受けてその雨水を排水溝に流すという点で雨漏りのリスクが非常に高く、これまでにも同じように雨漏りしている陸屋根の住宅をたくさん見てきました。
H様邸は建物が大きくデザイン住宅ということもあり、複雑な陸屋根のおさまりをしているため、さらに雨漏りのリスクを高める原因となっていたと思われます。
また、その上、以前にE社で施工された防水工事(シート防水)が、そもそもこの住宅に合った施工方法ではないことも、お客様にお伝えしました。
※シート防水は継ぎ目が出来るのでそこから雨水が入ります。建物の外装仕上げに継ぎ目があることは雨漏りのリスクが高くなると言えます。近年では継ぎ目のある外壁材(サイディングやガルバリウム鋼板)が多いため、以前はなかった「壁からの雨漏り」が非常に増加しています。軒がない住宅は日常の小雨でも外壁に雨があたるため、さらに雨漏りに拍車をかけます。軒を深く出すことで、外壁が雨風や紫外線の影響を受けにくくなるので、傷みにくいのです。 |
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屋上・バルコニーの間違えた施工だけではなく、外壁等の仕上げも適切ではなかった為、全体的な修繕計画についてお話しし、後日、そのお見積もりを提出しました。ご検討していただき、工事をご発注下さいました。 |