以前、工事をさせていただいたE様から、外壁塗装についてのご相談をいただきました。
E様邸は地元の大工さんで建てられた築60年以上の純和風のお宅で、屋根が陶器瓦、外壁はモルタル壁にスキン吹付をされていました。モルタル壁はひび割れが起こるため、ひび割れに追随する塗料を選択すれば長持ちする建材です。しかし、この重要な選択をできる業者がほとんどいないのが塗装業界の現状です。
塗装業界しかり、現在の住宅業界は、「会社がこの商品を勧めているから」、「いつもこの商品を使っているから」など安易な理由で塗料・商品の選択をしています。「お客様の住宅を守るためにはどの塗料選択がベストなのか」を常に考え続ける事、そして「なぜそれを選択するのか」という視点がおざなりにされているのです。塗装する一番大切な目的が忘れ去られてしまっています。
E様にはご自宅の現状をお伝えし、工事の内容についても詳しくご説明したのち、ご契約いただきました。
残念ながら当社の力だけで業界の現状を変えることはできません。消費者が業者の提案を鵜呑みにするのではなく、「これは本当にベストな選択なのか」ということを疑問に持ち、疑問に思ったことを担当者に投げかけることが重要ではないかと考えます。
そもそも塗装がなぜ必要なのか。そういったシンプルな疑問を消費者の方々がもつことで、この業界が少しは変わっていくのではないかと思います。
住宅やリフォームをビジネスチャンスにしか考えていないハウスメーカーやリフォーム業者には注意が必要です。 |
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