E様より所有アパートの塗装工事についてご相談をいただきました。
早速、現場調査に伺いました。アパートはD社で建てられた築16年の3階建ての建物で、屋根は石綿スレート、外壁は窯業系サイディングの仕様でした。南側や西側の外壁材(窯業系サイディング)の目地は劣化しており、反りによるひび割れも発生していました。
サイディングには大きく2つの特徴があります。
●サイディングはパネルなので必ず『継目』があること
継目はシリコンかパッキンで埋められますが、それらは紫外線に弱いため劣化する進行が速く、浸水リスクが高くなります。
●比熱が低いため、熱しやすく冷めやすいこと
急激な温度変化で内部結露(※これは住宅の内側からも見えないため『見えない結露』と当社では呼んでいます。)が発生し、建材を傷める原因となります。その結果、サイディング自体の「反り」や「ひび割れ」を引き起こすのです。
この2つは建物も寿命に大きく左右する問題で、温度変化しやすい建材で仕上げること、それによる『内側の見えない結露』、そして継ぎ目が生じる建材のリスクについて当社は以前から警鐘を鳴らし続けてきました。
なぜ塗装工事が短いスパンで必要になるような住宅が建てられているのか(塗装は非常に高額な費用がかかる上、塗料は身体にも悪い)を考えもせず、塗装やリフォームの工事をビジネスチャンスにしか捉えていない業者は少なくありません。そのような業者がなぜ塗装するのかもわからず施工した結果、施工不良を起こしてしまった住宅もたくさん見ています。
消費者の方に住宅業界の現状を知っていただくために、ホームページやOBSラジオ(「住まいのお悩み相談室」でサイディングの問題についてお話しています)、新聞を通して当社の考えをお伝えしています。 |
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お見積もり説明で当社の考えに納得いただき、ご契約いただきました。 |