T様から当社大分本店（にじが丘ショールーム）に、築30年のご自宅の屋上の防水が心配とのご相談の電話をいただきました。以前から大分本店の前をよく通り、当社をご存知だったそうです。また、当社の新聞広告等もご覧になり、施工説明が具体的かつ丁寧だったため、正しい工事をしてもらえるのではと思ったことから、当社にご相談くださったそうです。
　T様はお母様とご家族の2世帯でお住まいで、今回防水工事をご依頼下さったのは、お母様でした。今後、長期にわたってT様ご家族が安心して住めるよう、きちんとした防水と外壁塗装をしたいとお考えでした。
　早速、プランナーの三重野と塗装部部長の篠田が現地調査に向かいました。当日はお母様にご案内いただきました。

　施工前の屋上は、ウレタン塗膜防水が施されていましたが厚みが不足していた為、至る所にひび割れや、モルタルが剥離している箇所、モルタルの継ぎ目に段差が生じたことによるひび割れ等がありました。お母様が最も気にされていたのは、段差によるひび割れ部分であり、工事で補修することができるかどうかを心配されていました。　

　ベランダの防水はシート防水でした。傷みは軽度でしたが、ドレンとシートの境目でシートが浮いている状態で、防水として機能しておりませんでした。

　外壁は、ALCパネル（軽量気泡コンクリート）を施工したものであり、塗膜の剥離や、ひび割れが生じている部分が見られました。

　後日の見積説明では、下記の内容を重点的にお話しました。
• ひび割れ、モルタルの剥離、段差によるひび割れの部分はモルタル等で補修し下地を整える。
• その後、6工程からなる塗膜防水を施工する。この工法は、3工程目で、専用の布を挟む。
　この工法はモルタルにひび割れが生じても容易に塗膜防水にひび割れが生じないという特徴を持ち、ウレタン塗膜防水よりも高い防水性を発揮するため、今回の工事に最も適していると判断しました。
　お母様が、最も心配されていた隆起によるひび割れ部分については、布を2重にすることで、更なるひび割れリスクの軽減を図ることを説明しました。

　シートの浮いている部分は、シートとドレンに継ぎ目ができないようにシリコンで補修し、その後、シートを保護するとともに、更なる防水性を高めるため、4工程からなる塗膜防水を行うことを説明しました。

　ALCパネルはコンクリートの一種であり、パネル本体及び、パネル同士の継ぎ目となる目地にひびが入りやすい素材のため、施工するべき塗料は弾性塗料です。モルタル壁やコンクリート壁のひび割れに追従が可能であるためです。
　弾力性がなく、塗膜の薄いトップコート塗料では、T様宅の外壁のひび割れに追従できないことも合わせて説明しました。

　T様は当社以外にも2社から見積もりを取られていました。T様のご家族は大変勉強熱心で、お見積もり説明は3度依頼され、お伺いしました。見積書の記載内容、塗料選択の根拠、説明のレベルを総合的に判断して、当社にご依頼くださいました。
　T様から他社の見積書を見せていただいたところ、プロから見ても施工内容が不明確（具体的な塗料名がない等）で理解し難く、持って来た営業も理解できていないと思われるような内容で、お客様にはなおさら理解できないものでした。

　鉄骨階段：2階から屋上に上がる階段に錆が生じていました。錆止め効果のある下塗り剤を塗装をした後に、金属に適した上塗りを行いました。

　出窓の庇：出窓の庇と壁の取合い（境目）の部分から雨水が侵入しないよう、取合いの部分をシリコンで補修した後に、庇を塗装しました。

　軒天井：軒天井は黒カビが発生しやすい部分であり、T様宅も黒カビが生じていました。黒カビの発生の抑止効果のある塗料を塗装しました。