以前外構工事をさせていただいたI様からご相談をいただきました。お子様の自動車購入に伴い、駐車場を拡張したいとのご要望でした。早速プランナーの笠田が現地調査に伺ったところ、雨漏りのご相談もいただきました。そこで、後日改めて大分本店店長の野上とプランナーの笠田で、再び現地調査に伺いました。
1階のリビング内への雨漏りが確認できました。南面の外壁(ベランダ部分との取り合い)からの雨漏りの可能性が高いと判断致しました。過去に訪問販売業者にて塗装工事を3度した事があるとお聞きしましたが、当社からみるとそれらは正しい施工ではなくただ色付けをしているに過ぎませんでした。
建築業界、特に塗装については正しい施工ができる業者が殆どいないという、業界のリアルな実態をお伝えしました。また、正しい工事をすれば雨漏りを止めることができる可能性があることをお伝えしました。
これまでにも当社では雨漏りのご相談をたくさんいただいております。中でも、比熱の低い建材であるサイディングやガルバリウム鋼板など、仕上げに継目ができる施工仕上げの建物で特に被害が顕著です。更に、南面は日照時間が長いため劣化が特に激しいこともあり、またベランダなどもあることが多いために取り合いが生じることから、壁面からの雨漏りが非常に多く起きています。このような近年主流となっている住宅で起きる雨漏りは、建て方や建材に起因するため、根本的な解決が難しいという面があり、そもそもそのような住宅は遅かれ早かれ雨漏りするに決まっているともいえます。
サイディングやガルバリウム鋼板は原価が安く、施工が簡便で職人が不要であるため工期が短く仕上げられるという業界側の都合で近年、主流となっています。しかしそれらは売られるときに『メンテナンスや塗装が必要ありません』などという会社が多くあります。実際には、適切な塗装によるメンテナンスが定期的に必要な建材であり、劣化の速度や住環境への影響からも、塗り壁やモルタルと比べて大きく劣ります。
そしてこの大きな問題点について指摘しているのは当社くらいであり、そのため特に消費者に知っていただきたいと、当社では様々な媒体を通じて発信し続けているところです。
しかし、大手ハウスメーカーを筆頭に、これからもこういった住宅はますます建てられ続けていくと予想されます。消費者の方たちには、なぜ雨漏りがするのだろうとシンプルな疑問をもっていただくことがこれらの解決につながる唯一の解決策かもしれません。
I様には当社の住宅に対する考え方や、建築業界への思いなどをお伝えし、ご理解いただきご契約となりました。ご家族の皆様へは長期に渡る工事へのご協力をいただき、大変感謝いたします。 |