大分本店(にじが丘ショールーム)にE様よりお電話をいただきました。ご自宅の塗装についてのご相談でした。外装は板張りとのことでした。板張りのメンテナンスは一般的な住宅塗装より気を付けなければならない点が多く、状況によってメンテナンスの方法を検討しなければならない難しい内容であるため、社内で最も経験のある代表の小原とプランナーの東本が調査に伺いました。
E様は当社指定の互助会の職域の方で、それがご縁でご連絡いただいたとの事でした。ご自宅は1992年に臼杵市の大工さんが建てた、木造2階建ての建物でした。屋根は陶器瓦の淡路瓦、外壁は板壁と黒漆喰で造られた大変立派な日本家屋でした。中にも入らせていただきましたが、天然木がふんだんに使われた思わず唸るような立派な建物でした。E様のお父様が左官工だったこともあり、外装・内装ともにこだわって建てられたことがわかる建物です。
以前、知り合いの塗装屋さんに外壁の塗装をしてもらったとのことですが、塗装した木部の塗膜がぼろぼろに剥げていました。調査前から間違い工事の懸念があったために代表が調査に伺いましたが、案の定、間違った木部塗装が施工されてしまっていました。
木は建材となった後も呼吸をするので、空気や湿気が出入りしています。しかし、その呼吸を妨げてしまうような塗装を安易にしてしまう業者が後を絶ちません。結果、E様のお宅のように塗膜が剥がれるといったことになってしまいます。
前回の塗装が保護になっていないこともありますが、せっかくの立派なご自宅の美観を損なってしまっており、E様もそのことを大変気にされておりました。
間違った塗装の上からそのまま塗装をしてしまうと、いくら木部に適した塗料を施工しようとも剥げてしまうので、まずは旧塗膜を除去する必要があります。
木部、漆喰部等それぞれの下地の処理から、各建材ごとの適切な塗料は何かをご説明致しました。もちろん、塗装前の下地処理には、旧塗膜の除去も必要ですので、それもしっかりお伝えしました。(ちなみに旧塗膜除去はペーパーケレン等、手作業で行います!)
板壁、漆喰壁、玄関木部、軒の垂木など木部の塗装、また樋などの付帯部分の塗装、および塀の塗装のお見積もりをさせていただきました。(屋根は陶器瓦なので塗装不要)ご自宅を今後どうするかも決まっていないし、費用面からも軒は塗装せずに済ませられないかとE様からご相談を受けました。板壁ほど劣化はしていませんが外部の木部なのでいつかはメンテナンスが必要になること、軒部分のみ塗装しないと見た目もおかしいことから、足場をかけるこのタイミングで一緒に塗装するべきですとお話ししました。お見積もり内容、施工方法にご納得いただき、軒も含め建物全体の塗装工事のご発注をいただきました。
E様のご自宅は現在簡易に造られているプレハブ工法の家とは比べ物にならないほど立派で価値があり、長く住み継いでいただきたい建物です。そのためには、中途半端にメンテナンスするのではなく、必要なメンテナンスをきちんとすることが欠かせないと思います。 |
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