S様から、当社へご相談を数年前からいただいておりました。今お住まいの建物の傷み具合や敷地条件などを考えたとき現在のお住まいをリフォームすべきか、新たな土地を探して住宅を用意すべきか悩まれておりました。
　2017年になってそのご相談が具体的に進み出し、S様から中古物件の紹介を依頼されました。いくつかの物件をご紹介した中で、S様が満足する物件が出てきました。
　S様は次の物件を購入し、リフォームして快適な住まいにすることを決断されました。
　購入予定の物件は、築22年のセキスイハイムの建物でした。以前住まわれていた方がとても丁寧に使われていたようで、外部・内部共に傷みが少なく、とてもきれいな状態でした。
　離れとして木造平屋の建物がありました。屋根はセメント瓦、外壁はモルタル壁で手を加えれば十分使用できる状態でした。
　また、駐車スペースは、玄関横に1台分、倉庫兼車庫内に1台分で、計2台分ありました。

　そこで、以前住まわれていた土地・建物の売却、上記中古物件の契約、金融機関からの融資について当社が仲介し手続きを進めていくと同時に、リフォームのプランニングも進めていきました。
　S様は駐車場を最低3台確保したいとご要望でした。S様にとって、倉庫兼車庫は必要のない建物とのことでした。その建物を解体することで、玄関横を含めると計5台の駐車スペースが確保できることが確認できたため、解体することを提案致しました。

　以前のお住まいには庭木がたくさんあり、お手入れに非常に苦労されておりました。今回の物件の庭にもたくさんの庭木や置石があり、すべて撤去してそれらの手入れから解放されることをご希望されていました。駐車スペースを含め植栽を撤去し、使いやすい外構のプランを提案致しました。

　雑草対策として、奥様が洗濯物を干すための動線を中心に30cm角のコンクリート製の平板を敷き詰め、それ以外は防草シートを敷いた後に砂利を敷き詰めました。これで費用対効果の高い雑草対策ができました。

　以前はオープン外構で門扉がなかったのですが、防犯を考慮して、また愛犬を庭で遊ばせられるよう玄関側と離れ側で門扉を取り付けています。

　サッシの防犯性が大丈夫か心配とのご相談もいただきました。
購入物件には、雨戸が付いているので、外出や就寝前に雨戸を閉めることで防犯性は確保できます。しかし、雨戸をその都度開け閉めするのは非常に大変です。実際に雨戸やシャッターが付いているお宅でそれらが活用されていないケースが大半のように見受けられます。
　そこで、費用対効果から防犯フィルムを貼ることをご提案致しました。防犯フィルムを貼ったガラスはハンマーなどでたたいても容易に割れないため、泥棒の浸入を防ぐには非常に効果があります。また、飛来物がガラスにあたるなどして通常のガラスであれば割れるようなケースでも、防犯フィルムを貼るとガラスが割れて飛び散ることもなく、飛散防止の効果がありますので非常に効果の高い工事といえます。費用対効果からS様もご納得され採用いただきました。

　現地調査させていただき、瓦の葺き替えをご提案しました。離れの瓦はS型瓦とよばれるものであり、雨漏りリスクが非常に高い瓦でした。室内を見るとたくさんの雨漏り跡が見受けられ、雨漏りしていることは明白でしたので、今後塗装が不要な陶器瓦への葺き替えをお勧め致しました。
　なお、離れの外壁についてはモルタル壁であり、防水性のないリシン壁の状態でした。本来であれば塗装工事を行い防水性を高めたいところでしたが、しばらくは倉庫として使うことと、予算の関係で今回は見送ることとなりました。