当社のにじが丘ショールーム(大分本店)にO様より、雨漏りするので見て欲しいというご相談のお電話をいただきました。後日、現地調査に伺いました。
O様邸は、45年以上前にS社で建てられており、屋根がスレート、外壁が金属サイディングの仕様でした。ご相談のあった雨漏り箇所は、2階のトイレの天井部分でした。
O様邸の雨漏りの原因は、屋根勾配が非常に小さく経年によって下地が劣化した事で、強風時の吹込みによるもの。または、スレート屋根で生じやすい屋根材同士の重なり部分の小さな隙間に、雨水が吸い上げられる毛細管現象によるもの。
この2つの可能性が考えられました。
屋根勾配とは屋根の傾きの度合いのことです。
屋根勾配が大きい場合は次のメリットがあります。
・屋根・住宅の耐久性が上がる。特に雨漏りのリスクが圧倒的に低くなる。
・屋根裏空間が大きくとれて、屋根下に位置する部屋への断熱効果が上がる。
屋根勾配が大きい場合、雨水が流れやすくなり、雨水が屋根材の上に滞留する時間が短くなるので、屋根材の塗装の剥がれや苔の発生などを遅らせることができます。
また、屋根材の下に吹き込んだ雨水が屋根材とルーフィングの間に滞留する時間が短くなることから、ルーフィングの劣化や野地板が腐食しにくくなります。
屋根勾配が小さい場合、その逆の現象が生じます。
・屋根・住宅の耐久性が下がる。特に雨漏りのリスクが圧倒的に高くなる。
・屋根裏空間が小さくなるため、断熱性が下がり、屋根の熱が直接その下の部屋に影響する。
屋根勾配が小さい方が雨水が流れにくくなり、雨水が屋根材の上に滞留する時間が長くなるので、屋根材の塗装の剥がれや苔の発生のリスクが高まります。
また、屋根材の下に吹き込んだ雨水が屋根材とルーフィングの間に滞留する時間が長くなることから、ルーフィングの劣化や野地板が腐食しやすくなり、雨漏りが生じやすくなります。 |
O様に下記のことを説明致しました。
・スレート屋根に適した屋根勾配よりも、O様邸の屋根勾配は小さいため、スレート屋根を葺き替えるという選択肢はない事。
・仮に勾配が適正であっても、現在流通しているスレート屋根は割れやすいので適材ではない事。
・勾配が小さい屋根に施工可能な、ガルバリウム鋼鈑を既存のスレート屋根の上に被せる方法(屋根カバー工法)が適切である事。
O様はS社からもカバー工法を提案されていましたが、当社の施工内容を評価して下さり、工事のご依頼をいただきました。
屋根改修工事の他、次の工事をご依頼下さいました。
・外壁等塗装工事
・庭の改修工事
・トイレ改修工事 |