大分のリフォーム・増改築、塗装、防水、エクステリア・外構、耐震補強工事……自然素材を生かした空間づくり

有限会社 北斗建装

自然を生かした空間づくり  

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リフォームQ&A

OBSラジオ 『住まいのお悩み相談室』Vol.6
毎週木曜 12:20〜12:30放送

 いま住んでいる家が随分古いので、全面リフォームをしようか検討中です。リフォームに使用する材料は出来る限り自然素材を使いたいと思っています。業者を調べると、いまどきどこも『自然素材』を使うのが当たり前という感じで、迷っています。北斗の自然素材住宅はどういう特徴がありますか。(匿名希望様からのご質問 4/9 放送)
終の住まい
▲小国杉と漆喰を使ったHOKUTOの自然素材住宅
『終の住まい』

 当社の自然素材住宅がどんなものかというより、自然素材というものはなんなのか、という話を前回から引き続きお話したいと思います。建築やリフォームというと、難しい専門的な分野で知識がないとわからないというイメージを持たれる方が多いようです。業者と一般の方の間にどんな差があるかというと、単に思い込みなのですね。素人だから自分にはわからないという思い込みです。
 『食と住を、自分たち、人々の手に取り戻したい』という思いがあり、その話を私はよくするのですが。「素人だからわからない」とか「専門家にまかせよう」ということで、自分たちの手から自ら手放してしまっている消費者が大変多い事も、問題の一つであると私は考えています。自然素材もそうですし、耐震や建築についての話は、実は普通の常識的な、義務教育程度の理科の知識があれば容易に理解できることがほとんどなのです。
 それを一般の消費者は、「難しいから」「素人だから自分にはわからない」と業者に丸投げする傾向があります。丸投げされた業者の方は、どのような商品を作るでしょうか?丸投げしてくれたお客様のために、よい商品を作ろうと努力するでしょうか?建築業界の歴史を見てみると、残念ながらそうはなりませんでした。消費者の側が丸投げをするということは監視する立場の人間がいませんから、極端な話、業者がやりたい放題できるわけです。こういった構図は、政治の世界でもよく陥りがちなことで、我々消費者(国民)は社会をよりよくするために監視するという責任を負っていると肝に銘じなければなりません。
 実際、住環境を良くするためよりも、儲かる為に商品を作る、メーカーに都合のよい商品を作るという業者のほうが多いのです。その結果、シックハウス症候群やアスベストなどは深刻な社会問題にまで発展してしまいました。
 そういった業界の中で「自然素材」というのはビジネスに大変利用されやすいものであります。「自然素材と謳っておけば売れる」ということで、商品にされてしまう危険性が大いにあります。たとえ中身が伴っていないもの、要するに「自然素材とは名ばかりのもの」であっても、誰からも検証されず監視されず、出回る危険性がとても大きいということです。
 
 先週もお話したように、「自然素材とは、いったい何なのか。」といった事を消費者の側がきちんと理解していないと、名ばかりの自然素材に騙されてしまうわけです。なにも自然科学の専門的な話など、高度な知識を理解しろといっているわけではありません。この素材にはこんな効果があるから、こういう風に使いたい、と。せめてそれくらいの使いたい理由は持っておいてほしいのです。
 更に、最近出回っているような新しい建材の謳い文句には、眉唾もので効果が見込めないものもあるのが現実です。「ナチュラル」とか「エコ」とかもむやみやたらに使われています。売っている業者ですら効果があるのかないのか、どんなものなのか具体的にはまるでわかっていないということも少なくありません。そういった怪しい商品の有り得ない効果の謳い文句などにも騙されないためにも、一般の消費者の方には基礎的な正しい知識のポイントをおさえてほしいものです。
 
 先週も申し上げましたが、自然素材のポイントは水です。水は、地球上の物質の中で、一番比熱が高い物質であること。中学校の理科の授業をちょっと思いだしてほしいのですけど。比熱とは1gあたりの物質の温度を1度あげるのに必要な熱量のことです。比熱は高くなるほど、温まりにくく、さめにくい性質をもっています。水は比熱が高いので、熱しにくく冷めにくい物質なのです。
 古来、海辺に人が住み栄えていたのは、流通の便や海洋資源の利用のためだけではありません。昼夜の温度差が大変激しい砂漠よりも海辺の方が、人にとって住みやすい環境だったからというのも大きな理由なのです。時代は変わっても、人体のしくみはかわりようがありませんから、住みやすい環境もかわりません。
 月は水がありませんから、昼は100度を越えますが、夜はマイナス100度を越えます。地球は表面積の71%を海に覆われており、さらにそのまわりを78%の窒素と21%の酸素からなる大気に覆われています。このような空気や水が豊富にあるおかげで、私たち人間や多くの生命が繁栄できているわけです。
 
 ところが、昨今の住宅業界において、この「水」という物質はとかく悪者扱いされがちです。もちろん、雨漏りや浸水などは、あってはならないことで、水の浸入は住居において防がなくてはなりません。
 しかし、一切の水分のない建材で囲まれた住環境は、住む人間にとって健康で快適とはいえない環境となってしまいます。住環境に大切なのは、自然素材のもつ「調湿作用」なのです。当社が否定的な建材、サイディングやカバー工法の屋根などには、水分が含まれていません。調湿作用の必要性については、先週お話しした通りです。
 
 自然素材というと、万能薬のようなイメージを持たれる方もおります。しかし意外にも、自然素材というのは、使えるところというのは実際は限られています。ふんだんに使いさえすればそれでいいというものでもありません。自然素材の持つ働きが充分に発揮されるように、昔から使われているシンプルな使い方をおさえて使う必要があります。また、使えるところが限られているからこそ、使えるところ、使うべきところには、しっかりと使って、自然の恩恵を日々うけられる住環境にしたいものです。

★久長アナ『今回、2週間にわたって『自然素材』についてお話を伺いました。理科で習ったような言葉が出てくると、少し、建築を身近な問題として考えることができるようになりますね。』

 そうですね、一般の方、お客様とお会いすると、実は僕らよりも学力や知識レベルが高いということは多々あります。我々をプロとして鵜呑みにするのではなく、ご自分でよく検証するほうが、正解にたどりつくことは多いかと思います。

★久長アナ『もしかしたら、我々のような、素人の目のほうが大切だったりするのかもしれませんね。』

 はい、プロの思い込みよりも、素人が素直に見た時に見えてくるものの方が僕は大事だと思っています。素人の疑問に、素人がわかるように答えられない専門家は、本当の専門家とは言えないと考えています。

⇒⇒次の Vol.7『塗装の見積もり(ランク別)について』を読む


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