毎年、大小さまざまの工事をご依頼下さっているS様より、屋根からの雨漏りがあるとご連絡をいただきました。雨漏りは早急に適切な対応をしなくては被害が大きくなるため、プランナーの重石が急ぎ現場へ向かわせていただきました。
現場を確認させていただくと、台所、トイレ、洗面脱衣室の天井や壁から雨漏りをした跡がありました。更にその上の雨漏りの原因の屋根をみると、石綿スレート瓦に多くのクラック（ひび割れ）があり、本来隙間を開けておくべき瓦と瓦の間にすべてコーキングを打って隙間を埋めてしまっていました。

　これでは、ひび割れや継目、取合いから入った雨水は抜けきれず、室内の天井から雨漏りするという最悪の結果を招いてしまいます。また、瓦の下地木部は隙間が無いため湿気が抜けきれず、腐敗していきます。
　こういった誤った施工をする業者は、専門知識のない営業だけの業者、訪問販売、業種の違う職人（屋根の施工を、電気屋や大工さんなどが工事を請けるケース）が多いのです。
　S様もお知り合いの大工さんに良くしていただいたのに…と話していましたが、残念ながら専門的な正しい施工知識がなければ間違った悪い方向に向かってしまいます。
　S様と何パターンかの施工方法の中から、これからこちらのお家に住む年数や使い方、予算などを一緒に考えていき、ご納得いただいた工事プランでご契約となりました。

　施工は劣化と雨漏りを繰り返して腐食した屋根材を撤去し、下地のコンパネを張りました。その後しっかりとルーフィングを張り、板金のガルバリウム合板で屋根を葺きました。